複数口座に、お金を分ける預金はいけない

銀行口座を、多く持っている人がいます。教育や旅行資金の口座、帰省用の口座……。でも、これからは口座をたくさん持っていると、そのぶん手数料をたくさん払わなければならなくなるかもしれませね

2年でデフレ脱却目標を掲げたにもかかわらず、5年たっても兆しも見えないのです。

それでは、各銀行から外にお金が出ていかないということで、これ以上当座預金にお金を預けたら、
預けたお金の金利をマイナス0.1%にするという「マイナス金利政策」を、2016年2月から始めたのです。

日銀がマイナス金利政策を始めた当時は、当座預金の預金残高は約270兆円。ですが、この当座預金残高が減るどころか、2018年5月時点で390兆円と、120兆円も増えているのです。
各銀行手数料を取られるので預けたくないが、融資も投資も設備投資もできないので預けざるをえない。それくらい、銀行は運用に困っているということです。

マイナス金利政策の結果、それまで各銀行を支えていた、お金を貸して利息を稼ぐというビジネススキームは完全に崩壊してしまいました。

銀行の3つの生き残り戦略

2018年3月末の各銀行決算書を見ても、各銀行は軒並み収益が悪化していますね。今回だけのことではなく安倍政権マイナス金利政策導入以来、じわじわと悪化しています。こうした状況のなかで、各銀行が生き残る方法は3つしかない。

(1)少しでも利率の高い、カードローン、マンション投資に力を入れるか
(2)イチかバチかで、利率高そうなところで勝負するか
(3)手数料をさまざまなところで取って稼ぐ

(1)の少しでも利率の高い、カードローンやマンション投資利用者に力を入れるでは、多くの銀行がカードローンで多額の貸し込みをすれば、自己破産が急増して社会的に問題化しています。また2018年に、シェアハウス投資で多くの破綻者が出て、スルガ銀行など融資した銀行が糾弾されていますね。ですから、この分野に進出するのは難しいです。

(2)の「イチかバチかで利益や利率が高そうなところで勝負する」という方法ですが、これは銀行が最もやりたくないこと。もし、勝負に出て負けたら、デフレの中では取り返しがつかないことになって行くか

残る生き残り策として最も大きいのが、(3)「手数料をさまざまなところから取って稼ぐ」ということ。稼ぐのに最も有効なのは、銀行利用者に投資をさせることです。
投資でお金を出す人は、儲かることもあれば損することもあるので大いに、リスクを負います。金融機関は、投資利用者が儲かっても損しても、
必ず手数料を稼ぐことができるので、ノーリスクで利益で儲けられるのです。

もう1つ銀行が手数料を稼ぐ方法が、振込手数料をはじめとした各種手数料を取ること。その一環として、大手銀行では、
今まで無料だった、各銀行の口座の維持管理手数料を取ることを検討し始めています。

だとしたら、銀行口座はバラバラとたくさん持っているよりも、なるべくまとめたほうがいいということになります。今のうちに、なるべくまとめて数を減らしておきましょうね。

各銀行の標準金利が0.001%では、少しでも金利の高いところに預けたいと思う事が自然かもしれません。でもこれが、
お金を貯めようと思ったときに陥りがちな事が「やってはいけない預金」です。

どうせ預けるなら、少しでも金利でトクをしようと思うものですが、給与が振り込まれる口座と違う銀行で積立預金を始めると、結局損をするケースが多いのです。

利率のよい銀行で、積立「預金」をしてはいけない事が

口座に積み立てるお金を振り込むために、まず手数料が毎月掛かります。手数料を避けて毎月持っていくとしても、その手間が面倒になってやめてしまう人もいる事でしょう。

お金を貯めるには、コツコツと根気強く積立をしていくことが大切ですが、積立にも検討する順番があります。有利にお金を貯める積立をしたいと思うなら、検討する順番を間違わないことです。

お金を貯めるには検討する順番は、次のようになります。

(1)社内預金

(2)財形貯蓄

(3)給与振込銀行での自動積立

会社に(1)の社内預金がある方は、社内預金の枠いっぱいに積立をしましょう。なぜ、各社内預金がいちばんかと言えば、あらかじめ給料から引かれてしまうので、
税金だと思えばあきらめもつきやすいからです。

また、社内預金の金利は、最低でも0.5%以上と決まっています(労働基準法第18条第4項の規定に基づく省令)。
現在の銀行金利は0.001%ですから、各銀行の500倍もの金利がつくということです。

各会社に、社内預金はないが人は(2)の財形貯蓄はあるという人は、社内預金よりも金利は低いですが、財形貯蓄も社内預金と同じように給与天引きなので、
一度申し込めば、忘れていてもお金が毎月貯まる事になります。

財形貯蓄には、一般財形、住宅財形、年金財形の3種類がありますが、まずは住宅財形からスタートです。一般財形は、通常の預金同様に利子に税金がかかります、
住宅財形と年金財形は、元金550万円までは条件に合った使用をすると利息から税金を引かれません。もし条件に合っていない使用の場合は、5年間さかのぼって、課税されます。

会社に、社内預金も財形貯蓄もないという方は、
(3)給料が振り込まれる銀行の自動引き落としで積立をしましょう。給料が振り込まれた次の日くらいに積立が引き落とされるようにセットしておくといいでしょうね。

貯まらない、とマイナスの烙印を押されがちの預金ですが、わずかであっても利息がつき、元本割れがないという点では、
ほかの金融商品にはない利点を多く持っています。「投資礼賛時代」だからこそ、身近な預金お金を貯めて味方につけて、まず足元を固めましょうね。

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