人混みが苦手だったり、小さな音でもびっくりしたり、人との会話に必要以上に気を遣ったり。同じように仕事をしているはずなのに、人より疲れやすいと感じている人は、もしかしたら「HSP」の気質を持っているかもしれません。

繊細な人が楽になる生き方とは? 刺激に過敏で人一倍疲れやすい
繊細な方には、優れている資質が沢山あります。五感が鋭敏であるために、味・におい・音・色彩・質感などの微妙な差違を感じ取る事ができ、感じ取ったものを創作活動に活かす事で、ユニークな作品を生み出している方もいます。

人の微妙な心の動きを読み取れる為に、セラピストなどの対人援助の仕事に従事している方も少なくありません。
こうした繊細な方々は、次のようなストレスを抱えている事が少なくないようです。

・人の気持ちの微妙なゆれに振り回されて、疲弊する

・五感を通して刺激を強く受け止めて、しばしば興奮する

・生活の変化・複数の物事への対応が苦手で、毎日のように緊張して混乱する

ただの“繊細さ”ではない? HSC・HSPとは
このような過敏すぎる人、繊細すぎる人は、子どもは「HSC」(ハイリー・センシティブ・チャイルド)、大人は「HSP」(ハイリー・センシティブ・パーソン)と呼ばれています。

臨床心理学者エレイン・N・アーロンが執筆した『ささいなコトにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。』・『ひといちばい敏感な子』、心理療法士イルセ・サンが執筆した『鈍感な世界に生きる敏感な人たち』(枇谷玲子訳、ディスカヴァー・トゥエンティワン、2016年)などの書物によって、世界中に知られるようになりました。

これらの書物によると、HSC・HSPは5人に1人ほどの割合で存在するようです。男女差はなくて、性格も人それぞれです。孤独を好む方もいれば、そうでない方もいます。集中して取り組むのが好きな方も、そうでない方もいます。

HSPの傾向を持つ方にしばしお会いします。彼らの多くには、人が発する言葉の奥にある気持ちを敏感に読み取ります。たとえば人から褒められたときに、その言葉が本音なのかお世辞なのか、声のトーンや表情からすぐに感じ取ります。上っ面な言葉や態度には、ふかく失望します。繊細過ぎるがゆえに、彼らの心はとても傷つきやすいのです。

また、HSPは状況の変化や他人の感情に振り回されやすく、エネルギーを沢山消耗します。「気にしなければいいのに」「らくに考えようよ」と言われても、やり方が分からないのです。自分をコントロール出来ないまま、たくさんの刺激にさらされると、身動きがとれなくなってしまいます。

HSPの診断・HSPの可能性のセルフチェックとは

HSPには、診断名ではなく、人の特性を表す言葉です。そのために、医学的な診断に基づく標準的な治療法は確立されていません。「自分にはHSPかもしれない」と感じたら、上記に挙げた書物などにセルフチェック項目が掲載されています。

自身の傾向を知るためにも、活用してみてもよいでしょう。

HSPの特性によって疲れが溜まり、憂うつ・混乱・不安・恐れなどの感情が強く、日常生活に支障が出ている場合には心の病に近づいている可能性もあります。早めに心の専門医に相談しましょう。

HSPは、ADHDや自閉スペクトラム症などの発達障害の特性と重なる事が多いと言われいますが、憶測や決めつけは禁物です。発達障害には医学的な診断基準があるために、この分野に詳しい精神科医に相談するコトが必要です。

HSPかもと思ったときの対処法・生きにくさを感じた時に

では、HSPの特性を感じてつらさや生きにくさを感じた時には、どうしたら良いのでしょう。お勧めしたい3つの対処法をお伝えしますので、参考にしてみて下さい。

  1. 刺激とは適度な距離で付き合うようにする

「自分は他人より刺激を強く感じやすいのかもしれない」と気づくコトが大切です。「刺激に慣れるコトが大事」などと言う人は、自分と違う感覚の持ち主なのかもしれません。刺激が強すぎると感じたら、刺激の発生源から適度に距離を取りながらストレスを軽減していきましょう。

  1. とても疲れやすいので、休養して自分をいたわる

刺激に敏感な分、おおくの休養が必要です。疲れを感じたら、無理をせずに“心身”をやすませましょう。疲れを癒やせば再び頑張れるのですから、焦らないコトです。他人と比較せず、自分自身を労るコトですよ。

「周りはもっと頑張っている」「休まずに働いている方もいる」といった比較は不要です。自分の心と体の「声」を聞いて、必要とかんじるタイミングで休養をとりましょう。

  1. 共感できる方や理解者とのかかわりを持つ

HSPは5人に1人の割合で存在するとされているために、身近な所に自分と似た特性を持つ人がいるかもしれません。共感できる人に出会えたら、思いを分かち合って見るといいでしょう。

また、HSPの理解者との繋がりも大切にしましょう。信頼関係は心の支えになりますし、共感できる方、理解者とのかかわりによって、自分を活かす方法を見つけていく方も多いです。

生きづらさを感じているHSPの方へ

HSPは困った特性ではなく、「豊かな感性の持ち主」で“アル”という視点を持ちましょう。

HSPは自然や社会、対人関係の中から、多くの人には感じ取れないサインを捉えるコトが出来ます。独特な感性で感じ取ったものを様々な形で伝えていくと、人に感動や癒やしを与えるコトができるかもしれません。
自分自身の感性をポジティブに受け止め、才能を活用することを目指して是非いきませんか?

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