SNS上では、かばんや財布などが色落ちしたと訴える声が相次いでいます。コロナ対策で欠かせないのが、手や指の消毒に注意が必要です。
■革製品“変色”トラブル続出
「泣いてる。見ての通りワンプッシュだょ。ショックだよ」という嘆きと共に投稿されたのは、高級ブランドの革製バッグです。よく見ると、白い斑点があります。
ツイッターの投稿からは、「まさか、このコロナ禍で必須の消毒で、こんな事になるなんて思わないじゃん」
この長財布にも…。
投稿者は、「最近、財布に不審な汚れとポツポツが見られるなと」
原因は、バッグの中でこぼれた消毒用のアルコールでした。
投稿者は、「ショックでしたね。(消毒液)で拭いたりしたんですけど、落ちなくて…ネットオークションに売りに出して、違うものを買う羽目になった」
他にも…。
ツイッターの投稿から:「幼児にアルコールスプレーを吹き付けられて変色しました。感情のやり場がありません」
コロナ禍で、おなじみとなった「消毒用アルコール」での、大切な革製品を変色させてしまう人が増えています。
30代:「(Q.消毒液で革製品に跡が付いた事ある?)あります。“革靴”それで履けなくなってしまい捨てちゃった。色がまだら模様になって、全然に可愛くなくなって。机に消毒掛けようと思って、シュッシュとヤッタラ、こんな感じになって、え?って」
20代:「(Q.この辺りが、まだらみたいな模様が見えますね)消毒液でこういう感じの全然気付かなくて。出掛けてきた時には、家に帰ってきたら、白くなっていたので、あれ?みたいな」
■“変色”させない方法は…?
消毒用のアルコールで“シミ”・“変色”について、革製品の専門家は…。
「まずは、アルコールが革の内部に浸透していってしまうんですね。内部に入ってしまったアルコールが気化していく時に、革の表面の染料や、その上にある油分も一緒に、持っていってしまう。そこに残ったアルコールが、“色落ち”・“シミ”・“変色”という形で残ってしまう」
また、アルコールが影響を及ぼすのは、革製品だけではないと言います。
「アルコール自体には、染料・油とかそういう物をある程度溶かしてくれる性質を持っています。
当然、革だけじゃなくて“繊維・衣服”とか、あるいには“合成皮革”とか。天然モノじゃなくても、“モノ”によっては、色が落ちたり、変質・変色することもありえると思います。
アルコール自体には、だいたいすぐに揮発(きはつ)してしまいますので、10秒~15秒位いでほぼほぼアルコール分は飛ぶと思います。15秒~30秒くらい過ぎて、『揮発したな』つまり『乾いたな』と思えば、(触っても色落ちやシミは)大丈夫かなと思います」
コロナウィルスには、いつどのように感染するかわからず、
不安な気持ちから持ち物の除菌をされる方も増えています。
安易にアルコールを使用した除菌は、バッグや財布へのダメージが大きく、シミや変色、傷みの原因となってしまいます。
除菌をするつもりが無くても、
なんらかの拍子にアルコールが付着してしまう事もあるため、革や合皮のバッグや財布はできる限り
アルコールの近くに置かないように心がけてくださいね。