国立感染症研究所によると、第40週の風しん報告数は135人。第39週(9月24日~30日)の149人より14人減少したものの、第36週(9月3日~9日)から5週連続で報告数が100人を超えている。
第40週までの風しん累積報告数は1,103人。地域別では「東京都」の362人が最多。「千葉県」216人、「神奈川県」132人、「埼玉県」78人、「愛知県」61人と続いている。
第40週の風しん報告数を都道府県別にみると、「東京都」が45人ともっとも多く、ついで「神奈川県」21人、「千葉県」20人、「埼玉県」7人と、首都圏を中心とした流行が依然として続いている。また、首都圏や愛知県以外からも「群馬県」6人、「兵庫県」5人、「三重県」4人、「長野県」3人、「富山県」「石川県」「山梨県」「静岡県」「大阪府」各2人と、複数の報告があった。
2018年の風しん患者累積報告数は、2008年の全数届出開始以降では、2013年、2012年についで3番目に多く、2017年の93人と比較すると、すでに12倍の報告数となっている。2018年は第40週までに先天性風しん症候群の報告はないが、2013年には風しん流行に関連した先天性風しん症候群が45人確認されている。
国立感染症研究所などでは、先天性風しん症候群の発生を防ぐためには、妊婦への感染防止とともに、妊婦や妊娠出産年齢女性の周囲の人、特に30~50代男性の感染防止が重要と指摘。風しんはワクチンによって予防可能な疾患であることから、罹患歴がなく、予防接種歴がない、または不明の場合は早めにワクチンを接種するよう勧めている。
風しんワクチン(主に接種されているのは、麻しん風しん混合ワクチン)を接種することによって、95%以上の人が風しんウイルスに対する免疫を獲得することができると言われています。2回の麻しん風しん混合ワクチン接種を受けることで1回の接種では免疫が付かなかった方の多くに免疫をつけることができます。
ワクチン接種を受けることを積極的に検討すべきですが、既に妊娠しているのであればワクチン接種を受けることが出来ませんので、風しんが発生している地域では可能な限り外出を避け、人ごみに近づかないようにするなどの注意が必要です。