フジテレビの月9ドラマ 俳優の織田裕二 主演 SUITS/スーツ 平均視聴率が14・2% 高視聴率
連ドラは○○さんが出演していれば安泰という時代でもないという後藤P。重要視しているのはキャストバランス抜群だそう。「そういった意味ではお二人と保奈美さん。そして新木優子さんと中村アンさん、今田美桜さんといった3人は、合わせるとインスタのフォロワーが500万越え。今田さんはキッズ・ティーンにびっくりするくらい人気がある」と華のある女性キャストを揃えた。
そしてマイクと犬猿の仲である弁護士で人気キャラクター・ルイスにあたる蟹江貢には小手伸也をキャスティング。よく連ドラで主人公とそういうような役を演じる人をキャスティングしたくなかった。コンフィデンスマンJP』から月9バトンを受け継ぐ感じもあるし、見た目もルイスに似ているなと。何よりも伸びしろを感じています。キャスティングには自信がある。伸びしろという意味では磯村勇斗くんにも期待しています。この8人が揃ったことで最高のキャストバランスになった」と納得の顔ぶれとなった。
日本版オリジナル要素はベースは原作をリスペクトしてつくっている
「1話から3話までの準備稿を英訳してお渡ししてたのですが会うまでは具体的なリアクションがなかったので、これでいいのかわからなかった。お会いしたときに『素晴らしい、よく日本に置き換えた』と言っていただきました。もちろんいくつかの指摘はありましたが、『そのままやるのではなく日本でうまくローカライズしてやってください』とおっしゃっていただけたので、それで楽になりました」と本家からのお墨付きを受けたことで“全米ヒットドラマの日本版を制作する”という重圧はなくなったそう。
そして織田や中島らキャストが集まった読み合わせでもアメリカのプロデューサー陣からの反応について「彼らは日本語はわからないので、雰囲気でしかわからないのですが…。リアクションをみていましたけど怪訝な表情はしていなかった。全体的には笑顔でうなづきながら見ていらっしゃいました。一通り終わって感想を言ってもらったときにパーフェクトとおっしゃっていただけましたので安心しました。と胸をなでおろした。
特に原作サイドから依頼されたのは「キャラクターの根幹にかかわる部分は大切にする」という点。中島くんの役を女性にとか、それは絶対にありえないこと。男同士でないと成立しない話。主要登場人物やキャラクター設定表をもらっていて、アメリカと日本の文化の違いによって100%同じにすることはありえないけど、ハーヴィーはこうあるべきキャラクターというのは基本崩さないようにしている
ではオリジナル要素はどういった点になるのか。「まず、ベースは原作をリスペクトしてつくっているので原作通りだと感じる方が多いと思います。いけるところはそのままいっていますが、ストーリーの順番は前後している部分もあります。あとは例えばハーヴィーの最初に顧問をした会社が自動車会社から日本では老舗時計会社にしたり、ディテールは変えている。また、日本とアメリカでは訴訟の仕組みが全く違います。アメリカは、まずは、訴えてから証拠を探す。のに対して、日本は十分証拠を集めてから訴訟を起こす。その仕組が違うので全く同じにはできません。日本の法律や裁判制度にのっとってやっています」。原作ファンは日本版との相違点を探して楽しんでみてもいいかもしれない。
シーズン8まで進んでいるアメリカ『SUITS』の豊富なストーリー展開とキャラクター設定を踏まえられること。織田さん、中島くんはじめキャスティングがうまくはまっていること。そして、脚本家、監督、現場スタッフなど座組みに信頼感があること。これら全てが安心感や手応えにつながっていると思います」と自信の要因を語る。
「なによりこの甲斐と大貴、二人が作品の肝となってくる。織田さんはワンカットワンカット『これでいいですか、ああしたほうがいいですか』と、中島くんもそうですけど探りながら演じています。織田さんは腕はあるけど傲慢で、中島くんはド素人だけど暗記する才能があって無礼なところがある。そこのさじ加減を毎日、探り探りで呼吸を合わせようとやってます」と役柄を越えたコンビネーションが成功の鍵となるだろう。7年温めたこの企画がどこまで視聴者の心をつかむのか、期待が高まり初回高視聴率です。