ひざは体重を支える部分ではあるがゆえに、大きな負荷がかかっています。そのために激しい痛みを伴う関節痛に見舞われることはよくあることです。何が痛みをもたらしているのかというと、原因は一つではありません。関節痛から逃れたいのであれば、詳しく調べて、原因にあった改善方法を行っていかなければいけません。
最もよくある原因は変形性ひざ関節症です。先に述べたようにひざには大きな負荷がかかります。そのため激しい運動をしたり、加齢や肥満で人よりも体重が重い、といったことで、ひざの衝撃を吸収し円滑に動かすための軟骨がすり減り欠けてしまい機能しなくなります。それにより骨と骨とがぶつかり合い、神経を刺激して痛みに苦しむのです。一度すり減った軟骨はもとに戻ることはないので、進行を遅らせる事はできても完治することは難しいです。
変形性ひざ関節症は進行をすれば、次第に足は外側に折れ曲がりO脚になってしまいます。そしてやがては歩くことすら難しくなり、大きなダメージを受けたひざ関節の代わりに、人工関節を取り付ける人工関節置換術という手術が施術されます。
そこまで至る前に出来ることはないかというと、ひざに係る負担を極力減らすことが鍵です。原因予防としてやるべきは。ひざ関節を支える十分な筋力をつくることです。体を支える骨は、筋肉によって動かされています。筋肉で体重を受け止めることができるので、骨に掛かる負荷や痛みを軽減できます。筋肉は運動不足や加齢によって衰えていくので年をとってから変形性ひざ関節症になる患者が多いのです。もちろん筋トレでひざに負荷をかけすぎることはよくありません。そこでひざ関節の負担を軽減できて、なおかつ筋トレが出来る方法として水中歩行がおすすめです。水の浮力で体が浮くし、水の抵抗をかき分けて前に進もうすることで筋トレができます。
それから変形性ひざ関節症とともに、ひざ関節の痛みをもたらすものとして関節リウマチがあります。関節リウマチは免疫の異常で、本来は体を守るべき免疫機能が関節の炎症が分泌される物質をめがけて攻撃をすることで、組織が破壊されてしまう病気です。その結果として激しい痛みに見舞われ、変形してしまいます。これの改善方法は、炎症を抑え免疫の暴走を防ぐ薬を飲むことです。そして原因予防としては食事に気をつけるとある程度の効果が期待できます。肉やタバコ、酒、コーヒーなどは避けて緑黄色野菜や果物、オリーブオイルなど抗酸化作用をもつ食べ物を積極的に食べることです。とはいえ、完全に防げるというものではなく、他の治療の効果を高めるものと考えたほうが良いです。